「米どころ」として知られる新潟県は、日本海に面した美しい海岸線と、雄大な越後山脈が織りなす豊かな自然が魅力です。
実は温泉も非常に豊富で、日本海を望む開放的な温泉地から、山奥にひっそりと佇む秘湯、そして美肌効果に優れた湯まで、地域ごとに異なる個性を持つ「温泉大国」の一面も持ち合わせています。
この記事では、執筆者が旅行代理店で培ってきた経験を活かし、新潟県が誇る代表的な5つの温泉地を厳選してご紹介します。
各温泉地の泉質や効能、アクセス方法、そして周辺のおすすめ観光スポットや知って嬉しい小ネタまで、旅のプロならではの視点で徹底解説。
この記事を読むことで、あなたの理想の温泉地が見つかるはずです。
ぜひ最後までご覧ください。
【新潟県】おすすめ温泉地5選
ここからは、新潟県を代表する5つの温泉地を、旅のプロならではの視点で詳しく紹介します。
それぞれの温泉地の魅力や特徴を知って、あなたの理想の温泉地を見つけてくださいね。
1. 月岡温泉
月岡温泉-「新潟観光ナビ(https://niigata-kankou.or.jp/)」より引用。
新潟県新発田市に位置する月岡温泉は、「もっと美人になれる温泉」として知られる新潟県を代表する温泉地です。
エメラルドグリーン色の鮮やかな硫黄泉は、その見た目の美しさだけでなく、肌をなめらかにする効能があると言われています。
温泉街には、風情ある足湯や手湯が点在し、抹茶ソフトクリームなどの食べ歩きも楽しめます。
月岡温泉|泉質と効能
月岡温泉の主な泉質は、硫黄泉(硫化水素型)。
独特の硫黄臭が特徴で、美しいエメラルドグリーン色の湯は、湯に含まれる硫黄が空気に触れて変化することで生まれます。
肌の角質を柔らかくし、ツルツルに導く「美肌の湯」として特に有名です。
慢性皮膚病、婦人病、動脈硬化症、糖尿病、高血圧症、神経痛、筋肉痛などに効能があるとされます。
月岡温泉|魅力と特徴
月岡温泉の最大の魅力は、その美しいエメラルドグリーンの湯と、「もっと美人になれる温泉」としての高い評判です。
温泉街は情緒豊かで、浴衣を着て散策するのにぴったり。無料の足湯や手湯で気軽に温泉を楽しめ、地元の食材を使った料理を提供する飲食店や、お土産物店も充実しています。
また、米どころ新潟らしく、日本酒との相性も抜群。
温泉旅館でゆっくりと美肌の湯を堪能し、新潟の美食を楽しむ滞在ができます。
月岡温泉|アクセス
月岡温泉は、新発田市 月岡温泉に位置しています。
JR白新線「豊栄駅」または「新発田駅」が最寄り駅。各駅から路線バスまたは旅館の送迎バスを利用するのが一般的です。
東京からは、JR上越新幹線で新潟駅まで約2時間、そこからJR白新線に乗り換えて豊栄駅または新発田駅へ向かいます。
レンタカーや自家用車の場合は、日本海東北自動車道「豊栄新潟東港IC」または「聖籠新発田IC」から約15分でアクセスできます。
月岡温泉|周辺観光
月岡温泉-「新潟観光ナビ(https://niigata-kankou.or.jp/)」より引用。
周辺には、美しい庭園が広がる「北方文化博物館」などがあります。
また新発田市街地には、日本庭園が美しい「清水園」や「新発田城」もあり、歴史散策も楽しむことができますよ。
月岡温泉街では、「湯足美公園」で足湯や手湯を楽しめます。
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2. 瀬波温泉
瀬波温泉-「瀬波温泉旅館協同組合(https://www.senami.or.jp/)」より引用。
新潟県村上市に位置する瀬波温泉は、日本海に面した絶景のロケーションが魅力の温泉地です。
水平線に沈む雄大な夕日を眺めながら湯に浸かる体験は、まさに旅の醍醐味。
新鮮な海の幸も存分に味わえ、開放的な景色と共に心身ともにリラックスできます。
瀬波温泉|泉質と効能
瀬波温泉の主な泉質は、ナトリウム−塩化物泉。
塩分を多く含むため、湯冷めしにくい「熱の湯」として知られている他、保湿効果が高く、入浴後は肌がしっとり。
神経痛、筋肉痛、関節痛、冷え性、疲労回復、婦人病、慢性皮膚病などに効能があると言われています。
瀬波温泉|魅力と特徴
瀬波温泉の最大の魅力は、なんといっても日本海に沈む夕日の絶景です。
多くの旅館が海側に面した露天風呂や客室露天風呂を持ち、感動的な夕焼けを湯の中から眺められます。
新鮮な日本海の海の幸、特に村上名産の鮭や、旬の海の幸をふんだんに使った料理は、あなたの温泉旅をさらに豊かに。
瀬波温泉|アクセス
瀬波温泉は、村上市瀬波温泉に位置しています。
JR羽越本線「村上駅」が最寄り駅です。村上駅から路線バスまたは旅館の送迎バスで約10分で到着します。
東京からは、JR上越新幹線で新潟駅まで約2時間、そこからJR特急いなほで村上駅へ向かいます。
レンタカーや自家用車の場合は、日本海東北自動車道「村上瀬波温泉IC」から約5分とアクセスは非常に良好です。
瀬波温泉|周辺観光
周辺には、村上藩の歴史を感じられる「村上城跡」や、鮭の文化に触れられる「イヨボヤ会館(鮭博物館)」があります。
温泉街を少し南下すれば、夏には海水浴場として賑わう「笹川流れ」の美しい海岸線が。村上大祭など、伝統的なお祭りも魅力の一つです。
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3. 越後湯沢温泉
越後湯沢温泉「松泉閣 花月(https://www.shousenkaku-kagetsu.com/)」より引用。
新潟県 南魚沼郡 湯沢町に位置する越後湯沢温泉は、川端康成の小説「雪国」の舞台として全国的に有名です。
上越新幹線で東京から約80分とアクセス抜群で、年間を通じて多くの観光客が訪れます。
冬はスキーやスノーボード、夏は登山やラフティングなど、四季折々のアウトドアアクティビティと温泉を組み合わせた旅が楽しめますよ。
越後湯沢温泉|泉質と効能
越後湯沢温泉の主な泉質は、単純温泉や塩化物泉。無色透明で刺激が少なく、肌に優しい湯が特徴です。
湯冷めしにくい性質を持つものもあり、疲労回復、神経痛、筋肉痛、関節痛、冷え性、健康増進などに効能があると言われています。
特にスキー・スノーボード後の疲れた体を癒すのに最適です。
越後湯沢温泉|魅力と特徴
越後湯沢温泉の最大の魅力は、その圧倒的なアクセスの良さと、豊富なアクティビティです。
JR越後湯沢駅に直結しているため、到着してすぐに温泉街の散策や、駅構内の「ぽんしゅ館」で新潟の地酒を試飲できます。
冬は周囲に数多くのスキー場があり、温泉とウィンタースポーツを同時に楽しめますよ。
また、春から秋にかけては、高山植物が咲き誇るトレッキングや、渓流でのアクティビティも充実しています。
越後湯沢温泉|アクセス
越後湯沢温泉は、南魚沼郡 湯沢町に位置しています。
JR上越新幹線「越後湯沢駅」が主要な玄関口です。東京駅から新幹線で約80分と非常に便利。
駅から温泉街は徒歩圏内で、各旅館への送迎バスも充実しています。
レンタカーや自家用車の場合は、関越自動車道「湯沢IC」からすぐでアクセスできます。
越後湯沢温泉|周辺観光
周辺には、ノーベル文学賞を受賞した川端康成の小説「雪国」の舞台となった「雪国館」や、谷川岳の麓に広がる「苗場スキー場」、初夏の高山植物が美しい「湯沢高原アルプの里」などがあります。日本有数の豪雪地帯ならではの、雪深い冬の景色もまた格別です。
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4. 岩室温泉
岩室温泉-「岩室温泉観光協会公式ホームページ(https://www.iwamurokankou.com)」より引用。
新潟市西蒲区に位置する岩室温泉は、越後平野の田園風景の中にひっそりと佇む、開湯300年以上の歴史を持つ温泉地です。
硫黄の香りが漂う良質な温泉は「美人の湯」としても知られ、喧騒から離れてゆっくりと湯治気分を味わえる落ち着いた雰囲気が最大の魅力です。
岩室温泉|泉質と効能
岩室温泉の主な泉質は、硫黄泉(硫化水素型)。独特の硫黄臭が特徴で、無色透明またはわずかに白濁していることもあります。
また、肌の角質を柔らかくし、美肌効果が高いと言われる湯であり、神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、冷え性、慢性皮膚病、婦人病などに効能があるとされます。
湯上り後は肌がしっとりとなると評判です。
岩室温泉|魅力と特徴
岩室温泉の魅力は、のどかな田園風景に囲まれた静かな環境と、歴史ある湯治場の雰囲気です。
大規模な観光地というよりは、ゆっくりと温泉と向き合い、心身を休めるのに最適な場所。
温泉街には、無料の足湯や、土産物店、地元の食材を活かした料理を提供する宿が点在し、アットホームな雰囲気が漂います。
周辺には美しい日本海も近く、夕日の名所としても知られています。
岩室温泉|アクセス
岩室温泉は、新潟市 西蒲区 岩室温泉に位置しています。
JR越後線「岩室駅」が最寄り駅。岩室駅から温泉街まではタクシーまたは路線バスを利用するのが一般的です。
東京からは、JR上越新幹線で新潟駅まで約2時間、そこからJR越後線に乗り換えて岩室駅へ向かいます。
レンタカーや自家用車の場合は、北陸自動車道「巻潟東IC」から約20分でアクセス可能です。
岩室温泉|周辺観光
周辺には、越後一宮として信仰を集める「弥彦神社(やひこじんじゃ)」があり、パワースポットとしても人気です。
越後七浦シーサイドライン沿いには、日本海を望む美しい景勝地が続き、「多宝山(たほうざん)」への登山も楽しめます。また、地元の新鮮な野菜や特産品を扱う道の駅もあり、ドライブ中の立ち寄りにも最適です。
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5. 赤倉温泉
赤倉温泉-「新潟県観光協会(https://niigata-kankou.or.jp/)」より引用。
新潟県妙高市に位置する赤倉温泉は、妙高山の麓に広がる、開湯200年以上の歴史を持つ高原温泉です。
豊かな自然に囲まれ、冬はスキーリゾートとして、夏は涼しい避暑地として賑わいます。
硫黄泉と硫酸塩泉の混合泉で、豊富な湯量を誇る良質な温泉を、四季折々の絶景と共に楽しめます。
赤倉温泉|泉質と効能
赤倉温泉の主な泉質は、硫黄泉と硫酸塩泉の混合泉です。硫黄の香りが特徴的で、無色透明またはわずかに白濁していることもあります。湯冷めしにくく、美肌効果も期待できるでしょう。
また、赤倉温泉は、神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、冷え性、慢性皮膚病、婦人病、動脈硬化症などに効能があると言われています。
高山という立地もあり、澄んだ空気の中での入浴は、心身のリフレッシュにもつながるはずです。
赤倉温泉|魅力と特徴
赤倉温泉の最大の魅力は、温泉と四季折々の高原リゾート体験を組み合わせられる点です。
冬は「赤倉温泉スキー場」をはじめとする広大なスキーリゾートでウィンタースポーツを満喫し、疲れた体を温泉で癒やせます。
夏は涼しい気候の中で、ゴルフやテニス、トレッキングなどのアクティビティを楽しめます。
妙高山の雄大な自然に囲まれ、新緑、紅葉、雪景色と、季節ごとに異なる美しい景観を望む露天風呂は格別です。
赤倉温泉|アクセス
赤倉温泉は、妙高市に位置しており、JR信越本線「妙高高原駅」が最寄り駅。妙高高原駅から各旅館へは、路線バスまたは旅館の送迎バスを利用するのが一般的です。
東京からは、JR北陸新幹線で上越妙高駅まで約2時間、そこからJR信越本線に乗り換えて妙高高原駅へ向かいます。
レンタカーや自家用車の場合は、上信越自動車道「妙高高原IC」から約10分でアクセス可能です。
冬季は積雪量が多いため、雪道や凍結路面への対策が必要となります。
赤倉温泉|周辺観光
周辺には、日本の滝百選にも選ばれた「苗名滝(なべなだき)」があり、迫力ある景観を楽しめます。
妙高山の登山ルートも整備されており、本格的な登山やハイキングが可能です。
また、少し足を延ばせば、歴史ある寺社「関山神社(せきざんじんじゃ)」や、自然豊かな「いもり池」など、美しい自然を満喫できるスポットが点在しています。
タビプロの小ネタ



新潟温泉旅に便利な交通手段は?
交通手段の選び方
レンタカー vs 公共交通機関
新潟県は広範囲に温泉地が点在し、地域によって公共交通機関の利便性が異なるため、交通手段の選択が旅の快適さを大きく左右します。
以下に、レンタカーと公共交通機関のそれぞれの利点をまとめました。
レンタカー
行動範囲が広がり、自由にスケジュールを組めるのが大きなメリットです。
今回ご紹介した赤倉温泉や、周辺観光地を効率良く巡りたい場合には非常に便利。
特に山間部の温泉地へは、レンタカーの方がスムーズにアクセスできることが多いです。
ただし、冬季の山間部は積雪量が多く、道路の凍結も頻繁に発生するため、雪道や凍結路面の運転に十分な注意が必要です。
スタッドレスタイヤの装着は必須で、可能であれば四輪駆動車を選びましょう。雪道の運転に不慣れな方は、無理せず公共交通機関の利用を検討することをお勧めします。
また、レンタカーを利用する際は、ガソリン満タン返しが基本となる他、駐車料金等の費用も別途発生することを覚えておきましょう。
公共交通機関
運転の心配がなく、ゆったりと景色を楽しめるのが魅力です。
冬でも安心して移動でき、特に越後湯沢温泉のように新幹線駅直結の温泉地もあります。
ただし、運行本数が限られる場合や、乗り換えが必要な場合があるため、行動範囲が限定されることも。各温泉地への直行バス(有料送迎バス含む)を事前に調べておくと、スムーズな移動が可能となります。
意外と忘れがち?温泉マナーと持ち物リスト
日本の温泉には、複数のマナーがあります。
ここでは、そんな温泉マナーの一例をご紹介します。不安に思っている方は、念のため確認しておきましょう。
- 湯船に入る前に、必ずかけ湯で体の汚れを洗い流しましょう。
- タオルは湯船に入れない。頭の上に乗せるとより温泉感UP!
- 髪が長い場合は、湯船に髪が入らないように結びましょう。
- 大声で話す、泳ぐ、などの他者に迷惑をかける行為は控え、静かに利用しましょう。
- 浴室内やロッカースペースでの写真撮影は禁止です。
忘れ物ゼロで安心!温泉旅の持ち物リスト
温泉旅に「あってよかった!」となるアイテムをリストアップしました。
出発前にぜひチェックしてみてください。
◻︎ 温泉手形(あれば)
◻︎ スマートフォン&モバイルバッテリー
◻︎ 着替え
◻︎ 薄手のバスタオル/フェイスタオル
◻︎ 洗面用具(使い慣れたもの)
◻︎ 化粧水・乳液などスキンケア用品
◻︎ 小さくたためるエコバッグ
◻︎ ジップロック/ビニール袋
◻︎ 折りたたみ傘/レインコート
◻︎ 歩きやすい靴
ジップロックやビニール袋は、濡れたタオルや衣類を入れるのに便利です。
また、バスタオルやフェイスタオルは温泉で備えられていることも多いですが、自分用を持っているといざという時に安心。予備として、使い慣れたものを持っていきましょう。
本記事のまとめ
日本海に広がる夕景、そして越後山脈が包む湯。新潟県には、自然の恵みが息づく個性豊かな温泉地が点在します。
美肌の湯で知られる月岡温泉、日本海の夕日を望む瀬波温泉、雪国文化とアクティビティが融合した越後湯沢温泉、田園風景に佇む静かな岩室温泉、そして高原リゾートを満喫できる赤倉温泉──。
これら5つの名湯は、訪れる旅人の心と体を深く癒し、新潟の豊かな魅力を物語る存在です。
この記事では、各温泉地の泉質や効能、アクセス方法、そして周辺の楽しみ方や旅のプロならではの小ネタまで、詳細に解説してきました。
公式サイトや各温泉協会のウェブサイトで最新情報を確認し、万全の準備で、忘れられない思い出を作ってきてくださいね。